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小惑星の名前の由来となった神話について
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4番手は番号4番のベスタ
英名Vesta  ローマ神話の女神ウェスタから命名された
b1b2d655.jpg
画像はハッブルの撮影したベスタと衝突痕の画像処理

 ローマ神話のウェスタはギリシア神話のヘスティアと同一視されてます。
ヘスティア・・・・・オリュンポス十二柱神の一人とも違うとも言われ影の薄い女神ですね
ただし、ゼウスの姉にして、ゼウスの兄弟中最も若い。これにはこういうワケがあるのです。

まだオリュンポス十二柱神が生まれる前、世界はティターン神族に支配されていた。
その王の名はクロノス。自身は父を殺し王の座に着いたが、ある時預言者から「汝も子に王の座を追われる」と預言されるl。
その預言から逃れるために子をなしては飲み込んでいった。第一子であるヘスティアから順に・・・・・・
末弟であったゼウスは一計を案じ、クロノスに飲み込まれた兄弟たちを吐き出させて助け出す。
吐き出す順は飲み込んだ順の逆、つまり第一子のヘスティアが最後に吐き出されたのだが、クロノスの腹の中では時は止まったままだった。
このために、ヘスティアはゼウスより先に生まれたにもかかわらず兄弟中最も若い地位を得ることとなった。

こうして助け出されたヘスティアですが、炉(ろ)を司る女神です。実は全ての神々に一歩長じている神です。・・・・・って、炉?炉がなんで?
当時の建物は中心に炉があり、神殿といえども炉は神殿の中心にあったのです。
建物の中心にある炉を司る女神、だからヘスティアは全ての神々に一歩長じる神として君臨することになったのです。

しかしこのヘスティア、恐ろしいほどの個性を放つ他の神々に対して異色な存在で、不遜な人間に怒り、罰を与えたなどと言うことはないようです。慈悲深く穏やかな女神というギリシア神話唯一といえる女神であると言えるでしょう。


小惑星として、まずは4番目まで紹介してきました。セレス・パラス・ジュノー・ベスタの小惑星は「四大小惑星」としての異名を持っています。これは単に四つの小惑星が最初に見つかったからで、「小惑星としてでかいモノ順」だからという意味ではありません。
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3番手は番号3番のジュノー
英名Juno  ローマ神話の女神ユノから命名された
Juno.jpg
画像はどこかで拾ってきたジュノーと2つの破片のイラスト
(出所を知ってる人がいたらコメにも書いて下さいませ)
 
待て、ユノといえばギリシア神話のヘラではないか。こんなクソ有名な女神のことを書かなきゃいかんのか・・・・仕方ないな

ギリシア神話のヘラといえば、知らない人はいないと思われる。オリュンポス十二柱神の一人、女神の頂点に立つ女神の女王。神々の大王ゼウスの姉にして正妻。ヘラは絶えずゼウスの浮気癖に苛まれるのだが、自身は一度も不義を働くことはない貞節な妻である。ヘラは結婚と母性を司る女神。

ところでローマ神話のユノはヨーロッパ圏の言語の六月(たとえば英語のJune)の語源であることでも知られている。June bride(ジューンブライド)という言葉は、結婚や家庭を司るユノの祝福を得られるように、という意味を持っているという説もある。
日本の6月は「水無月」と言って梅雨真っ盛りなので結婚式するシーズンじゃないのにね。

ヘラはほとんどがゼウスの不義の子に対する嫉妬で出てくる、癇癪持ちの嫉妬ババア(暴言失礼)というイメージがありますが、それだけゼウスのことを愛しているのでしょう。
それから、ゼウスの方も結局は不義密通だけでヘラの元に戻っているわけです。あの面食いのゼウスが、ですよ?それだけヘラには魅力があるということでしょう。

今日のことわざ:夫婦喧嘩は犬も食わぬ
いやいや、違うだろw
前回に続いて2番手は番号2番のパラス
英名Pallas  ギリシア神話のトリトンの娘パラスから命名された
Pallas.jpg
(画像はハッブル宇宙望遠鏡が捉えたパラス)

ところで「パラスって誰だ?」と思う人もいらっしゃるかも。(私もその一人)
しかしこのパラス、かなりメジャーみたいなのですよ・・・・・

トリトンの娘パラスはオリュンポス十二柱神の一人アテナとともに育てられ、二人は親友でした。
ある時、二人は戦いの技を競い合っていたが、やがてケンカとなってしまった。
このとき、アテナがパラスを誤って殺してしまう。親友の死を悲しんだアテナはパラスに似た形の「パラディオン」と呼ばれる木像を作る。
また、アテナはこの後「パラスアテナ」と名を変える。

一説には、パルテノン神殿もパラスの名を使ったとされるほど、パラス自体は有名な女性であるようです。
b70c2406.jpg
(パルテノン神殿)

ただし、パラスという名の男性(巨人族・神々の敵)もいて、この巨人とアテナとのエピソードもあります。
この巨人族のパラス、翼を備えていたようですがアテナが彼の皮を剥いで鎧(または盾)を作ったとされ、この後パラスアテナと名乗ります。

私としては、トリトンの娘パラスのエピソードの方が好きですね。
初めてのブログということで、やはり1番手は番号1番のケレス
ケレスともセレスとも言われ、英名Ceres  ローマ神話のケレスから命名された
小惑星として初めて発見された天体です 最初にふさわしい天体といえるでしょう
Ceres_02.jpg
(画像はハッブル宇宙望遠鏡が捉えたケレス
提供:NASA/ESA/J. Parker(Southwest Research Institute) )

ところでローマ神話のケレスのエピソードは・・・・
ローマ神話のケレスとしてのエピソードはないみたいなのです(のっけからこれか・・・・いきなりすいません)
ローマ神話のケレスはギリシア神話のデメテルと同一神だそうで、デメテルのエピソードを書いていきます(デメテルの話は超有名なエピソードなのでご存じの方も多いかと思いますが、なにとぞご容赦願います)


デメテルといえば、大地の女神・豊饒の女神としてあがめられています。
クロノスとレアの2番目の娘、ゼウスの姉、オリュンポス12柱神の一人でもあります。
デメテルにはゼウスとの娘ペルセポネが居ました。デメテルはペルセポネを溺愛していました。
デメテルの仕事は大地に豊饒をもたらすこと。この仕事をペルセポネと一緒に行っていました。

ある日、ペルセポネがハデスに誘拐されます。ハデスは冥界の王で、ハデスの妃にペルセポネを推薦したのはゼウスでした。
ペルセポネが居なくなったことを知ったデメテルは、ペルセポネを探す旅に出ます。その間、豊饒の女神を失った大地は荒野と化していきました。でもデメテルは愛娘の方が大事だったので、大地が荒野になろうと知ったことではありません。
これにはさすがのゼウスも困り果て、デメテルに提案します。ペルセポネが冥界のものを食べていなければデメテルの元に返そう、という案です。神々の取り決めで冥界のものを食べていたなら、冥界から出てこられない決まりがあったのです。
しかし、ペルセポネは空腹のあまり冥界のザクロを4粒食べていた後でした。ハデスはこれを盾にペルセポネを返そうとはしません。
ここでゼウスが再度提案します。4粒分すなわち4ヶ月はペルセポネは冥界にいなければならないが、残り8ヶ月はデメテルの元にいるようにしよう、と。
ハデス・デメテルの両者は渋々この案を受け入れます。こうしてペルセポネは4ヶ月間は母の元を去り冥界に行くことになりました。
デメテルは、ペルセポネと別れて暮らす4ヶ月は悲しみのあまり大地に豊饒をもたらす仕事を放棄してしまいます。しかしペルセポネがデメテルの元にいる間は大地に豊饒がもたらされるようになりました。

この話は冬の到来を神話に語った物として、ギリシア神話を語る上でははずせないエピソードでした。

とりあえず、今日はここまで。でも、デメテルの話はまだまだいっぱいあるのでまた書こうと思います。


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